ゴンゴでエボラ出血熱が流行!死亡者が1600人を超える緊急事態宣言へ

概要

世界保健機構(WHO)がアフリカ中部・ゴンゴ民主共和国でのエボラ出血熱の流行について「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」(PHEIC)を宣言しました。流行は2018年8月から始まっていて、2019年7月までの1年間に1600人以上が死亡する事態になっています。

エボラ出血熱とは?

エボラ出血熱はエボラウイルスによる熱性疾患です。「出血熱」と名前がついているように、症状の一つとして「出血」があります。ただ、必ず出血するというわけではありません。発熱・疼痛(頭痛や筋肉痛など)といった症状も出ます。特徴的なのはその致死率の高さで、厚生労働省によると「スーダン型」の致死率は約50%、「ザイール型」だと致死率は約90%に上るとのことです。

近年だと、2014年に西アフリカで大流行した事例が有名で、このときは2014年8月8日にWHOが「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」(PHEIC)を宣言しました。解除されたのは1年半後の2016年3月9日でした。それまでに死亡数は1万1000人以上になります。

史上5度目の緊急事態宣言

PHEICとは最も深刻なレベルの流行を対象とした警告のことで、これまでに4度しか出されていません。国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)は声明で、「エボラの被害者や、エボラ感染への対応にあたる人たちの、現地の実情をこの宣言で変えることはできませんが、この宣言によって世界の注目が集まることを望んでいる」と述べまして、WHOによる緊急事態宣言を評価したそうです。

ゴンゴでのエボラ流行の深刻さは?

北キヴ州とイトゥリ州では、昨年8月以降、エボラの感染が拡大しています。史上2番目に深刻な状況とされているそうです。これまでに2500人以上が感染して、そのうち3分の2にあたる1600人以上が死亡しています。224日間で症例数は1000件に達しまして、それからわずか71日後には2倍の2000件までに上っています。一日あたり約12件の新しい症例が報告されるペースになっているようです。

ワクチンはなかなか支給されない状況

エボラワクチンは西アフリカでのエボラ流行中に開発されました。その効果が99%とされ、既に16万1000人以上が接種しています。しかし、誰もが予防接種を受けているわけではありません。接種を受けられるのはエボラ感染者と接触する医療従事者などに限定されている状況です。

なぜ流行を食い止められないのか?

ゴンゴの感染拡大の理由としては治安の悪化です。今年1月以降、医療従事者やエボラの治療施設などへの襲撃が198件も発生していて、7人が死亡、58人が負傷しています。地元の人々が医療従事者に対して不信感を抱いているという状況になっているようです。国際医療NGO「国境なき医師団(MSF)」のトリシュ・ニューポート氏は「エボラの発生から1年が経ったが、状況は少しも改善されていない」と述べました。「暴力や紛争が長く続いてきた複雑な場所で、それだけに地域以外から来る外国人への不信感は根強く残っています。我々が信頼してもらうためには、地域社会との関係や結びつきを築かなければならない」とも主張しています。

資金不足という問題も・・

WHOが数ヶ月前から、エボラ対策に必要な資金が不足していると公表しています。今年2月から7月までの間に必要な資金についてWHOは9800万ドル相当(約106億円)と見積もっていましたが、結果的に5400万ドルが不足しているという状況です。

国境都市にも拡大中

ルワンダとの国境都市・ゴマで感染者が見つかっていたそうです。この感染者は2019年7月14日にすでにエボラが流行っていたブテンボという都市から家族らとともにバスで移動した男性で、翌日の7月15日に死亡しております。当局はすぐに男性の家族と接触があった75名を特定して予防接種を行い、監視下に置いたということです。しかしながら、ゴマからルワンダへは1日に1万5000人以上が国境を越えています。したがってさらなる感染拡大は避けられないと推定されています。

旅行で敢えて行く人は少ないとは思いますが、近くに用事がある可能性がある方は注意してください。

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