観測史上最高の42℃を記録したヨーロッパでエアコン設置率が低い理由

暑さの影響で過去に1万人を超える死亡者が

フランス・パリでは7/25に気温が42.6℃に達するといった観測史上最高気温を観測しました。ちなみに、気温40℃を超えたのは72年ぶりのことで、1947年の7月に記録して以来のことです。当然ヨーロッパ地域一帯に広がる猛暑だったわけで、フランスだけではなく、ベルギーやドイツなどの各地で軒並み最高気温の記録を更新したということでニュースになっています。過去には悲惨なことに、熱波によって1万5000人以上の死者を出しています。そんなヨーロッパですが、一向にエアコンの普及率が悪いという問題を抱えているようです。

気温が高い原因

2019年6月にはヨーロッパはすでに観測史上最も暑い月を迎えておりました。ヨーロッパが40℃を超えるような猛暑を記録するのは、一つはアフリカのサハラ砂漠から大量の熱気が流れてくるというものと、もう一つは海面水温が平年よりも高くなっているエルニーニョ現象が生じているためと言われています。

40℃を超える暑さが続く中、自宅のエアコン普及率が低い

そもそも、ヨーロッパは40℃を超える暑さを想定しておりません。IEAの調査によりますと、ヨーロッパ全世帯のうち自宅にエアコンがあるという家庭はわずか5%です。そして、冷房で完全に空調の効いているバスや電車といった公共交通機関はヨーロッパではかなり珍しいことになります。

日本との差でいいますと、日本はヨーロッパに対して湿度が非常に高いですから、不快指数が上がりやすいことから、エアコンの世帯普及率は90%を超えます。しかしながら、ヨーロッパにおけるエアコンの世帯普及率は5%を切ると言われています。一体どうやって生活できるのか?という思考がよぎりますよね。2016年に算出されたIEAのデータによると、空調システムは全世界で16億基存在しており、イギリス・フランス・ドイツ・オランダなどヨーロッパ全域に設置されているのはそのうちわずか6%です。この設置数はヨーロッパよりも国土が狭く人口が少ない日本のおよそ2/3に値します。

なぜ欧州の人はエアコンを設置しないのか?

ヨーロッパにおけるエアコンの普及率が低い理由といのはヨーロッパでは健康や環境への影響を理由としてエアコンの設置に反対する人が多く存在しているからとワシントン・ポスト紙が分析しています。例えば、ドイツの健康保険会社や医師は「エアコンをつけると風邪をひきやすくなる」「アレルギーを患う人がカビの危険にさらされることになる」などと警告をしているそうです。ドイツの最大保険会社であるBarmerという会社は「睡眠障害や頭痛、循環器系の病気がエアコンによって悪化する」という声明を発表しています。また、管理衛生士は「午前中に窓を開け、気温に応じた服を着て、十分に水分補給をすることを検討すべきだ」と主張しています。

また、ドイツでは学校の殆どにエアコンが設置されていないため、熱中症が危惧されるほどの異常な猛暑日は学校を休みにして学生を早く家に帰すという措置をとっているそうです。(家にエアコンが無い人が多いので特別涼しいということもなさそうですが・・)実際にドイツのデュッセルドルフでは「学校にエアコンを設置するべき」と市議会に提案されましたが、却下されてしまったとのことです。ドイツの応用エコロジー研究所のエネルギーおよび気候担当副部長は「ドイツでは、エアコンの採用をためらうことが正当化されてしまいます」と苦言を呈しているそうです。(エコを語る前に死亡者が出たら元も子もない話だと思いますが・・)

エアコン正当化する意見も!

2003年8月にフランスを襲った熱波によって1万5000人が死亡するという大災害が発生しました。その過去の事例があるため、今では少しずつではありますが、エアコンを導入するべきだという意見が強まっているらしいです。ドイツのエアコンメーカーであるShichtl Elektroは「エアコンを使うほうがエアコン無しで猛暑と戦うよりもよっぽど健康的だと結論づける消費者がどんどん増えています」と語ったそうです。(そりゃそうでしょうね。)

ヨーロッパではエコのほうがエアコンよりもプライオリティが高いのでしょうかね。そもそも人間が死んでしまったらエコもクソもないとは思いますけどもね。ということで、空調メーカーは今こそヨーロッパにガンガン進出して、宣伝して、設置率を上げるようにしましょう。これはビジネスチャンスかもしれませんよ!

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